Feature — Left-hand Device

左手デバイスでスクリーンショット
専用ドライバなしで、撮影から保存までキーだけで

左手デバイスを使っていると、対応しているアプリとしていないアプリの差にすぐ気づきます。専用プラグインがあるアプリは楽ですが、ないアプリではキーを変換する常駐ツールを間に挟むことになります。Capture Coreは、後者にならないように作ったアプリです。専用の連携は持たない代わりに、撮影から保存までのあらゆる操作を標準のキー入力で動かせるようにしてあります。

1. 左手デバイスの1ボタンで呼べること

撮影の各操作には、それぞれ独立したホットキーがあります。アプリを開いてから撮り方を選ぶのではなく、キーを押せばすぐ目的の撮り方に入れます。左手デバイスに置く価値があるのは、この撮影を始める操作です。

1ボタンで呼べる操作 割り当てるならこんな場面
範囲キャプチャ 最初に割り当てる1つ。押すとすぐ範囲選択に入るので、マウスは範囲を囲むためだけに使う
前回と同じ範囲 同じ場所を何度も撮る作業に向く。範囲を囲み直さなくてよいので、ボタンを押すたびに1枚ずつ撮れる
アクティブウィンドウ / 全画面 範囲を囲む操作も要らない撮り方。ダイヤルやボタンにそのまま割り当てやすい
スクロールキャプチャ 縦に長いページを1枚に撮る。撮影が始まればスクロールは自動なので、呼び出しだけ手元で済めばよい
テキスト抽出(OCR) / 範囲を翻訳 画面の文字を読み取る操作。撮影とは別のボタンに置くと迷わない
クリップボード履歴 / 定型文 カーソル位置にポップアップが開く。開いたあとは数字や英字のキーを1つ押すだけで貼り付けまで終わる
タイマー撮影 メニューを開いた状態など、手を離せない画面を撮るとき。既定ではキーが割り当てられていないので、自分で決める
ウィンドウを表示 常駐しているアプリの画面を前に出す。トレイのアイコンをクリックしなくて済む。これも既定ではキーが割り当てられていない

既定のキーと、変更する手順はホットキーを変更する・左手デバイスに割り当てるにまとめています。この記事では設計の考え方だけを扱います。

2. 専用ドライバを持たない、という「対応」

はっきり書いておくと、Capture Coreには特定の左手デバイス向けのプラグインもドライバ連携もありません。TourBox用のプロファイルを配布しているわけでも、Stream Deckのプラグインストアに並んでいるわけでもありません。

その代わりに徹底したのは、ダイアログもパネルも、フォーカスを移してカーソルキーで選び、Enterで決めれば終わる作り方です。マウスでしか操作できない箇所は作らない、という方針をすべての画面に通してあります。そのため、キーを送出できるデバイスなら、機種を問わずそのまま割り当てて使えます。

専用連携と比べた利点は、待たなくていいことです。新しいデバイスを買っても、開発元が対応版を出すのを待つ必要はありません。その反面、ダイヤルを回すと選択範囲が伸びる、といった製品ごとの気の利いた動きは提供できません。できることとできないことは、ここで分かれます。

3. デバイスが送れるキーに合わせる

左手デバイスの設定ソフトは、PrintScreenキーをそのまま登録できないことがほとんどです。DeleteやEnterのような単独キーも、Ctrlと文字の組み合わせも問題なく登録できるのに、PrintScreenだけは登録できません。

そして、Capture Coreの撮影系の既定キーは、すべてPrintScreenを軸にした組み合わせです。そのため初期設定のままでは、左手デバイスから撮影を1つも呼び出せません。ここは正直に書いておきます。

よく使われる回避策は、キーを変換する常駐ツールを用意してPrintScreenを送らせる方法です。ただ、Capture Coreではその必要はありません。撮影の各操作には好きなキーを割り当てられるので、デバイスが登録できる組み合わせに、アプリ側のキーを合わせれば済みます。

デバイスが送れないキーのまま使う

左手デバイス キーを変換する常駐ツール Capture Core

常駐ツールが1つ増え、その設定も管理し続けることになります

アプリ側のキーを変える

左手デバイス Capture Core

デバイスが登録できる組み合わせを、そのままアプリ側に割り当てます。間には何も挟みません

撮影ソフト側のキーを変えられるなら、変換ツールを挟む経路そのものが不要になります。

割り当てるキーは、修飾キーとの組み合わせにしてください。修飾キーなしの単独キーは、どのアプリを使っていても撮影用に取られてしまいます。さらに、管理者として実行されているアプリが前面にある間は、修飾キーなしの単独ホットキーはWindowsの制限で届きません。組み合わせにしておけば、どちらも避けられます。

デバイス側のマクロでPrintScreenを送る方法もある

もうひとつの方法として、デバイスのマクロ機能にPrintScreenを送らせることもできます。下はTourBox Consoleの例で、C1とC2に「スクショ」「同範囲スクショ」というマクロが割り当てられています。

同じ画面でも、Ctrl+CやCtrl+Vはマクロを介さず直接登録できています。登録できないのはPrintScreenだけ、ということがこの画面から分かります。

この方法でも動きます。ただ、マクロを作って管理する手間と、環境を移したときに作り直す手間は残ります。アプリ側のキーを変えておけば、どちらの手間もかかりません。どちらを選ぶかは好みで構いませんが、両方の方法があることは知っておいて損はないはずです。

4. 撮ってから片付けるまで、キーが途切れない

呼び出しだけキーで済んでも、そのあとマウスに持ち替えるのでは意味が半分になります。Capture Coreは、撮影のあとに開く画面もすべてキーで操作できます。

画面 キーでできること
範囲選択中 ↑ ↓ で撮影対象を要素単位に切り替え、Enterで撮影、Escで中止。Shiftを押しながらなら選択が最初のウィンドウの内側に収まる
画像編集 Ctrl+Z / Ctrl+Yで取り消しとやり直し、Ctrl+Dで複製、← → で前後の画像へ、Home / Endで最初と最後へ、Ctrl+0でフィット、Ctrl+Sで保存、Ctrl+Wで閉じる
ライブラリ F2で名前の変更、Ctrl+Aで全選択、Deleteで削除、Ctrl+Zで削除の取り消し
クリップボードのポップアップ ↑ ↓ で移動、Enterで貼り付け、/ で検索、行の先頭に出ている1〜9・0・A〜Zを押せば1打鍵で貼り付け
一括加工・連結・翻訳 Ctrl+Aで全選択、Ctrl+Sで実行と保存、翻訳タブはCtrl+Enter
サイズ変更などのダイアログ ↑ ↓ ← → でプリセットを移動し、Enterで適用、Escで取り消し

表のキーは既定の割り当てです。画像編集・ライブラリ・一括加工などのアプリ内のショートカットも、v1.1.118以降はF1の一覧から別のキーに変えられます。矢印での微調整や、クリップボードのポップアップの操作など、一部は固定です。

範囲選択中の↑ ↓は、左手デバイスととくに相性のよい操作です。撮影対象がウィンドウの中のボタンや動画の枠といった要素の単位でぴたりと合い、階層をひとつずつ下りていけます。そのため、狙った枠にぴったり合わせるのにドラッグが要りません。ダイヤルを回してEnterを押せば1枚撮れます。

画像編集のスライダーや要素の回転も、キーで動かせます。スライダーはマウスを重ねたまま← →を押すと値が変わり、Shiftを押しながらなら10段ずつ動きます。この操作はアプリのすべてのスライダーで使えます。要素の回転アイコン(⟳)にマウスを重ねて← →を押すと、1°ずつ回ります(Shiftで15°)。v1.1.147からは、左手デバイスで回転や位置の微調整を続けている途中にマウスの重なりが外れても、同じ操作が続くようになりました。それより前の版では、次のキーが画像送りに切り替わることがありました。

確認のダイアログが出たときは、フォーカスのあるボタンの上へマウスカーソルが移ります。削除のように取り消せない操作の確認では、最初のフォーカスとカーソルが「キャンセル」に置かれます(v1.1.147以降)。

アプリの画面でF1を押すと、全ショートカットの一覧が開きます。見るだけでなく、ホットキーもアプリ内のキーも、その場で割り当てを変えられます。

F1で開く一覧です。撮影系のキーがすべてPrtScを軸にしていることが分かります。この画面で直接キーを変えられるので、左手デバイスに合わせるならここから変えるのが早道です。

5. 修飾キーの2度押し

Ctrl Shift Altを素早く2回押す操作にも、撮影やクリップボード履歴を割り当てられます。組み合わせを覚えなくてよく、キーが1つで済むので、ボタン数の少ないデバイスでは選択肢になります。

左手デバイスからの2度押しは、v1.1.2で動くようになりました。左手デバイスはドライバ経由でキーを送るため、それより前の版では2度押しの検出がそのキーを取りこぼしていました。使う場合はv1.1.2以降に更新してください。

また、v1.1.90からは、管理者として実行されているアプリが前面にあっても2度押しが届きます。ただし、ほかの常駐ツールが同じ修飾キーの2度押しを先に確保していると、管理者アプリの前面では届きません。

6. マウスを握っているときは画面端から

キーで完結できることと、キーでしか操作できないことは別です。マウスを握っているときのために、画面の端にポインターを当てると開く扇形のランチャーも用意しています。範囲・全画面・スクロール・テキスト抽出などをそこから呼べます。フォーカスを奪わず、動画をボーダーレスの全画面で見ている最中でも開けます。初期状態ではオフなので、使うときは設定の「画面端ランチャー」をオンにしてください。

並べる中身を自分用に組み替えるのはPro版の機能ですが、基本セットのまま使うぶんには無料版で動きます。

7. 無料版でどこまで使えるか

この記事で説明した内容は、ほぼすべて無料版で使えます。ホットキーの変更も、修飾キーの2度押しも、撮影後の画面のキー操作も、無料版で制限なく使えます。左手デバイスから使うために課金する必要はありません。

ここまでは機能の範囲の話です。使う場面にも条件があります。無料版でお使いいただけるのは個人の私的な利用の範囲で、仕事でお使いになる場合はProのライセンスが必要です(会社や団体での使用、個人事業主・フリーランスの業務、成果物の納品や販売を含みます)。詳しくは無料版とProの線引きをご覧ください。

Pro版(買い切り)になるのは、画面端ランチャーの中身のカスタマイズと、編集操作をひとまとめにして呼び出す編集マクロです。どちらも、キーで動かせることは無料版と変わらず、組み替えられる幅が広がるという位置づけです。

8. よくある質問

TourBoxやStream Deckに「対応」していますか

特定の製品向けの専用プラグインやドライバは持っていません。その代わり、撮影から保存までの操作をすべて標準のキー入力で動かせる設計にしてあります。キーを送出できるデバイスであれば、機種を問わずそのまま割り当てて使えます。専用の連携を待つ必要がない、という形の対応です。

PrintScreenをデバイス側に登録できません

Capture Core側のキーを、そのデバイスが登録できる組み合わせに変えてください。撮影の各操作には好きなキーを割り当てられるので、たとえばCtrlとAltに数字を足した組み合わせにしておけば、デバイスからそのまま呼び出せます。キーを変換する常駐ツールを別に用意する必要はありません。

修飾キーなしの単独キーを割り当ててもいいですか

割り当てはできますが、設定画面に「単独キー注意」と表示されます。修飾キーなしのキーは、どのアプリを使っていても撮影用に取られてしまうためです。加えて、管理者として実行されているアプリが前面にある間は、修飾キーなしの単独ホットキーはWindowsの制限で届きません。組み合わせにしておけば、どちらの問題も避けられます。

Ctrlの2度押しが左手デバイスから反応しません

v1.1.2で修正しました。左手デバイスはドライバ経由でキーを送るため、それより前の版では2度押しの検出がそのキーを取りこぼしていました。v1.1.2以降に更新すれば、デバイスからの2度押しにも反応します。

9. 次に読む